天井のシミに気づいた朝、雨漏り?結露?と慌てた我が家がやったこと

天井のシミをスマホで撮影している様子 生活トラブル

その朝、寝室の天井をなにげなく見上げたら、薄茶色の丸いシミが目に入りました。「これ、前からあったっけ?」。そう思った瞬間に、雨漏りだろうか、結露だろうか、と頭がぐるぐるし始めたのを覚えています。

天井や壁のシミは、見つけた瞬間がいちばん不安です。でも、結論から言えば、我が家がやったのは「写真を撮って、触って、雨の日に見る」だけ。天井のシミの原因は、ざっくり雨漏り・結露・上階や配管からの漏水のどれかが多いそうです。

ただ、そのどれかを自分で突き止める必要はありませんでした。この記事は、そのときの記録です。

我が家で見つけた、ふたつのシミ

築20年超の賃貸マンションに、もう10年以上住んでいます。北側にキッチンと洗面所がまとまった間取りで、湿気の出やすい場所です。

ひとつめは、洗面所の天井。うっすら黄色っぽいシミがあるのに気づいて、最初は「雨漏りかも」と一瞬焦りました。でも手を伸ばして触ってみたら、完全に乾いていたんです。

念のため次の雨の日にもう一度見て、変化なし。1週間後にも見ましたが、大きさも色も変わっていませんでした。結局、過去の結露が乾いた跡だろうと判断して様子見に。半年以上たった今も、変化はありません。

ふたつめは、冬場の寝室。北側の窓ぎわの壁が、うっすら変色しているのに気づきました。触るとひんやり湿っている。これは明らかに結露でした。家具を壁から5cmほど離して、換気扇を朝30分長めに回すようにしたら、翌冬は出なくなりました。

松村
松村

やったことは地味です。それでも、「確かめた」という事実があるだけで、不安の質が変わりました。

まずやったのは、写真を撮ることだった

振り返ると、最初の一歩は写真でした。実は最初のころ、撮り忘れて「前と同じ大きさだっけ?」と分からなくなった失敗があったんです。それ以来、気になったらとりあえず1枚撮るようにしています。

シミは日によって見え方が変わるので、「前と比べてどうか」を残しておくと安心です。撮るときは全体が入るように、近くにペンか手を添えるとサイズ感が後で分かります。

写真の次は、触れる場所なら手で確かめること。乾いているか、湿っているか。これだけで次の動きが変わります。

乾いていれば、ひとまず落ち着いていい。湿っていたら、相談を考える段階です。高い天井は無理せず、脚立がいるような場所は触らなくて大丈夫。安全が先です。

そして、乾いていた場合は、次の雨の日にもう一度見る。変化がなければ結露や過去の跡の可能性が高く、逆に濃くなったり広がったりするなら、雨漏りを疑って自分で抱え込まないことにしました。

もし見つけた時点でぽたぽた垂れているなら、観察より先でした。下の家財をどかしてバケツで受ける、天井の照明まわりが濡れているときは感電が怖いので触らずにスイッチを切る。そのうえで、すぐ連絡する。

幸い我が家はそこまでではありませんでしたが、そこは先に決めておきました。

シミの色と手ざわりが、教えてくれること

シミの色の違い(薄茶色・灰色・白いムラ・さび色)の比較イメージ

何度か見ているうちに、色と手ざわりと広がり方で、だいたいの見当はつくのだと分かってきました。色だけで断定はできませんが、「この色は何を意味するか」が分かると、次の行動を決めやすくなります。

我が家の洗面所のシミは薄茶色で、下の表でいう「過去の水分が乾いた跡」に当てはまっていました。

シミの色考えられる主な原因傾向
薄茶色〜黄色過去の水分が乾いた跡(雨漏り・結露どちらもあり得る)古い水シミに多い。乾いていれば今は止まっている可能性
灰色〜黒ずみカビが混じっている、または長期間の湿気湿気が慢性的にこもる場所に出やすい
白っぽいムラ結露による塩分・ミネラルの浮き出し(エフロレッセンス)コンクリート壁やタイル目地に多い
赤茶〜さび色内部の金属部品(釘・配管)のさび雨水や漏水が金属に触れて変色したサイン

手ざわりも大きなヒントでした。うっすらした変色で、輪郭がぼんやりしていて、触ると乾いている。そんなシミは数センチのまま変わらないことが多く、たまに見るくらいで十分でした。

逆に、輪郭がはっきりして中心が濃い、触るとふやけている、数日〜数週間で広がる、というシミは、内側に水が入り続けているサインかもしれません。そのときは無理に原因を探らず、写真を持って相談、と決めていました。

ちなみに、乾いて変わらないシミは急がなくて大丈夫ですが、濡れたまま放っておくと、内側で木やボードがふやけてカビや腐食につながることもあると知りました。だから「湿っているのに変化がある」ときだけは、様子見にしないと決めています。

「原因は自分で突き止めなくていい」と知った

いちばん気が楽になったのは、原因の特定はプロの仕事だと割り切れたことでした。自分は情報を集めて渡すところまででいいんです。

管理会社に連絡するときは、①どこに(寝室の天井、窓から50cmくらい)②いつから(先月の大雨のあとから)③写真、の3つを伝えるだけで話が早く済みました。口で説明するより、1枚の写真のほうがずっと伝わります。

調べてみると、住宅の瑕疵(かし=建物の欠陥や不具合)でいちばん多いのが雨漏り関係で、全体の9割以上を占めるとされています(国土技術政策総合研究所)。

住まいるダイヤル(国土交通大臣指定の住宅相談窓口)の統計でも、既存住宅の不具合相談のうち「雨漏り」は28.5%で最多でした(住宅相談統計年報2024)。

珍しいトラブルではないので、「大げさかも」と遠慮する必要はないんだと思えました。

お金の面も、知っておくと安心でした。賃貸の場合、雨漏りのような建物の不具合は原則として貸主(大家・管理会社)に修繕義務があります(民法第606条第1項)。

一方で、借主には気づいたら速やかに知らせる「通知義務」もあります(民法第615条)。つまり、見つけたら早めに連絡するのが、お互いにとっていちばんスムーズなんですね。

結露についても、少し腑に落ちました。結露は室内の水蒸気が冷たい面に触れて水になる現象で、たとえば室温20℃・湿度60%なら、壁や窓の表面が約12℃以下になると始まるとされています(住まいるダイヤルの結露資料より)。

我が家の寝室の壁も、まさにこれでした。換気と家具の壁離しで翌冬は出なくなったのは、表面温度を下げすぎずに済んだからだと納得できました。

室内干しが多い、換気扇を早めに止める、家具を外壁に密着させている。心当たりがあれば、そこを少し変えるだけでも違います。

壁紙が波打ったり膨らんだりしているなら、シミとは別に壁紙の変化から状態を読み取る考え方も参考になります。

キッチンや洗面の真下など水まわりの近くにシミがあるときは、水漏れに気づいたときの初動の考え方に目を通しておくと、落ち着いて動けます。

あの朝から、シミを見る目が変わった

日曜の午後のリビング。ソファのクッションに少しシワが寄り、ローテーブルにマグカップとノートパソコンが置かれている

ひとつ、やらなくてよかったと思っていることがあります。最初、洗面所のシミをウエットティッシュで拭こうとしたんです。でも、乾いたシミに水分を足すと元の範囲が分からなくなると気づいて、やめました。

同じように、シミの上から塗料を塗る、壁紙を自分で剥がして中を見る、脚立なしで無理な姿勢で天井を拭く。どれも、後の調査をややこしくしたり、賃貸の原状回復でもめたり、転んでケガをしたりのもとです。

焦る気持ちは自然ですが、「写真を撮って、触って、連絡する」のほうが、結局いちばん早いのだと思います。

今は、気になるシミを見つけたら反射的にスマホで1枚撮るようになりました。乾いているかだけときどき確かめて、湿りが続くようならカビの心配も出てくるので、そのときは黒カビを見つけたときの考え方を読み返します。

あの朝の自分に声をかけるなら、「大丈夫、原因は突き止めなくていい。まず1枚撮って、触ってみて」と言う気がします。

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